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ロンボクのヒンドゥー教の伝統について

こんにちは、デサックです。

今回はロンボクにおけるヒンドゥー教の伝統についてさらにお話しします。

ロンボクのヒンドゥー教の伝統は語り尽くせないほど豊かです。前回の記事で紹介したいくつかの伝統以外にも、「ンガベン」や「プジャワリの儀式(トパット戦争)」のような行事があります。

ンガベン(Ngaben)は、ヒンドゥー教における火葬の儀式で、祖先の霊を清め、魂をこの世の束縛から解放し、創造主に還すことを目的としています。この儀式には、「バデ(遺体を運ぶ塔)」、「パトゥランガン(石棺)」の準備、ガムラン音楽の行進などが含まれ、最終的に遺灰は海に流されます。この儀式の哲学的な意味は、人間は自然から生まれ、自然に還るということです。

ンガベンの他にも、重要な伝統の一つにトパット戦争(Perang Topat)があります。これはロンボク西県にあるリンサール寺院で毎年行われる行事です。ロンボクのヒンドゥー教徒とイスラム教徒の双方が参加します。この伝統は「戦い」という名前ですが、実際には収穫への感謝、宗教間の調和と寛容を象徴する行事です。

トパット戦争の前には、ヒンドゥー教徒によるプジャワリの儀式(Upacara Pujawali)が行われます。この儀式には、ヒンドゥー教徒とササク族のムスリムが共に祈りを捧げます。「メダッ・セサジ」と呼ばれる儀式では、食べ物、果物、農作物などからなるお供え物を寺院全体に捧げて回ります。その後にトパット戦争が行われます。プジャワリとトパット戦争の儀式の締めくくりとして、投げられたクトゥパット(もち米の包み)は持ち帰られ、田んぼや畑に撒かれます。この儀式は通常、ササク族の暦の第7月の15日、満月の日に年に一度行われます。

今回はこれで終わりです。この記事が読んでくださった皆さんの役に立てば嬉しいです。
ありがとうございました。